この病気や痛みにはこの温泉!温泉療養のいろは

温泉で療養するときに、温泉の成分による分類を知り、泉質ごとにどんな効用があるかを心得ておきましょう。

温泉入浴指導員(厚労大臣認可)の資格を有し温泉を活用した健康増進にも精通した医学博士の一石英一郎先生は著書「医者が教える最強の温泉習慣」(扶桑社)の中で温泉毎に適切な入浴時間は違うということで湯治について次のように述べられています。

 

湯治の効果と正しいやり方

温泉の健康効果を享受したいのであれば、本来は1日だけ長風呂するのではなく、短い時間の入浴を、数日間繰り返したほうが効果的です。

昔から湯治治療は7日、14日、21日など、1週間単位で行われており、これは日本だけではなく海外でも同様のようです。

体調を健康的に変化させるには、せめて1週間は温泉通いを続けていただくのが理想的ですが、現代の日本では、仕事をしている人などであれば1週間の休暇を取って温泉旅行に行くのは難しいのではないでしょうか。

 

湯治の期間は?

そうした場合、1週間は無理だとしても、可能な限りの日数は継続して温泉に入浴していただきたいと思います。

最近は「プチ湯治」という週末1泊2日などのプランが女性の間でも流行っているようです。確かに湯治と比較すると日数は短いものの、まったく温泉に行かないよりはずっといいでしょう。

 

湯治と泉質と適応症

また、効果的に温泉を利用したい場合、温泉の泉質によって身体の温まり方が異なるため、温泉毎の泉質も理解しておきたいところです。

たとえば、栃木県の那須地方では、山に近い場所だと硫黄が多く、山から離れた場所だと海水に近い成分であり、同じ県内の温泉であっても入浴時に気をつけるところは変わってきます。

温泉に入るうえでの注意点は温泉宿の人などにあらかじめ聞いておくとよいでしょう。

 

 

温泉には、温泉法のルールにより「温泉の成分」「禁忌症」「入浴又は飲用上の注意」などを掲示する義務があります。一般的には脱衣所のあたりにこうした情報が掲示されていますので、あらかじめ確認しておきましょう。

気になる点があれば、その温泉に詳しい人に聞いてみるのが一番です。温泉地であれば、そこのスタッフの方などが注意点を教えてくれると思います。ただし、不整脈などの持病を持っている人や、降圧剤などの服用をしている人は、自分だけで判断せず、温泉に行く前にかかりつけ医に相談しておくのが無難です。

医師に、自分がどういった持病を抱え、どんな薬を飲んでいるかをきちんと伝えたうえで、温泉の入浴が問題ないかを相談してみてくださいと書籍の中で述べておられます。

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泉質ごとにどんな効用があるの?

 

環境省の「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」には次のように環境省が分類する10の泉質ごとに、どのような病気やけがに効果があるかをまとめてあります。それぞれの泉質の特徴を知って目的に合わせて利用してください。

 

 

自宅で湯治する時に知識として必要な泉質と適応症について

 

先ずは伝統的な適用症とは?

古来より伝わる温泉…….という言葉をよく聞かれると思います。適用症を厚生省(当時)が定めたのは昭和29年ですが、それ以前から温泉の効能は存在していました。江戸時代に行われた番付は有名な話です。なお、現在は伝統的な適応症については、専門的な知識を有する医師の意見を聴いて決定することになっています。

 

 

療養泉とは、温泉のうちに療養に役立つ泉質をもつ温泉を指します。

療養泉には、必ず泉質名がつけられ泉質ごとの「適用症」があります。

適用症は、泉質を問わず共通する「一般的適応症」と泉質によって定められた「泉質別適応症」があります。

 

温泉宅配でおとどけする温泉は全国でも指折りの療養泉です。

療養泉を使った自宅のお風呂が「おうち温泉」、療養泉を使った自宅の湯治が「おうち湯治」です。

 

 

一般的適応症

 

一般的適用症には身体の全体的な改善として症状、苦痛が軽減されるとか健康の回復、増進などが期待できます。

一般適応症は、温泉宅配ならびに自宅で湯治に使うすべての温泉に適用されます。

 

筋肉、関節の慢性的な痛み、こわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、軽い喘息・肺気腫、痔の痛み、運動麻痺による筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、ガスがたまるなど)、軽症高血圧、自律神経不安定症やストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高ステロール血症、病後回復期、疲労回復、健康増進(生活習慣病改善など)です。

 

 

泉質別適応症

 

湯治の泉質別適応症の解説

温泉にはそれぞれ多く含まれる成分によって泉質固有の「適応症」があります。それぞれの特徴を知り、温泉療養などの目的に合わせて自宅で温泉、自宅で湯治に利用されるとよいでしょう。

泉質別適応症は、温泉宅配ならびに自宅で湯治に使う個々の温泉に適用されます。

1) 単純温泉

温泉に溶け込む溶存物質が比較的少なく、湧出温度が25℃以上の温泉です。刺激が少なく子どもや高齢者にもお勧めの万人向けの優しい温泉と言えます。

アルカリ性や保湿作用のあるメタケイ酸を多量に含む単純温泉は、昔から美肌の湯と称されている泉質です。自律神経不安定症や不眠症などの症状に改善が期待できます。

 

泉質別適応症

自律神経不安定症、不眠症、うつ状態

 

温泉宅配の単純温泉(自宅で湯治にご利用ください)

日光鬼怒川温泉霧島温泉

2) 塩化物泉

塩化物イオンを主成分とする温泉です。高齢者や病気の回復期にお勧めの温泉で、海水の成分に似た塩分を含んでいます。入浴後、肌に付いた塩分が汗の蒸発を防ぐため、保温効果が高いです。古来より「熱の湯」「温まりの湯」とも称されています。

長期滞在して温泉療養を行っても「湯あたり」といった反応も少なく、多くの人にお勧めの泉質です。

 

泉質別適応症

きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症

 

温泉宅配の塩化物泉(自宅で湯治にご利用ください)

松之山温泉奥房総亀山温泉湯河原温泉伊豆伊東温泉伊豆熱川温泉奥飛騨平湯温泉南紀白浜温泉三瓶温泉別府温泉

3) 炭酸水素塩泉

炭酸水素イオンを主成分とする温泉です。日本では「美肌の湯」と言われている代表的な泉質です。その理由としては、皮脂が乳化され、洗い流した後で皮膚の表面が滑らかになるほか、湯上りにさっぱりした清涼感があるので、「冷の湯」とも称されています。

 

泉質別適応症

きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症

 

温泉宅配の炭酸水素塩泉(自宅で湯治にご利用ください)

奥房総亀山温泉奥飛騨平湯温泉南紀白浜温泉別府温泉

4) 硫酸塩泉

硫酸イオンを主成分とする温泉です。保温効果や降圧効果が高いとされ、伝統的に「傷の湯」、「中風の湯」などと言われています。傷の治りを早める効果が期待されます。効果を高めるためには、入力後は温泉を洗い流さず、乾いたタオルなどで水分をふき取り、服を着るのがよいでしょう。塩化物泉と同様に温まり効果の強い泉質です。

 

泉質別適応症

きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症

 

温泉宅配の硫酸塩泉(自宅で湯治にご利用ください)

蔵王温泉奥那須板室温泉湯河原温泉伊豆熱川温泉

5) 二酸化炭素泉(炭酸泉)

肌につく気泡が特徴的で「泡の湯」と称される温泉です。日本の温泉のわずか0.6%と少ない泉質です。二酸化炭素が温泉に溶け込んでいますので皮膚から吸収されて血管を拡げ血流が改善し冷え性などに効果が期待できます。また、皮膚や筋肉の酸素が増加し、新陳代謝が増して老廃物や痛み物質の排泄を促す効果も期待できます。

 

泉質別適応症

きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症

6) 含鉄泉

鉄イオンを含む温泉です。湧出したときは無色透明ですが、空気に触れると酸化して茶褐色の濁りや沈殿物が生じます。これは含まれている鉄成分が酸化鉄となっているためでいわゆる鉄サビの色で、よく「黄金の湯」と称されています。飲用による鉄欠乏性貧血の効果が期待されています。

 

泉質別適応症

療養泉の一般的適応症に準じます。

 

温泉宅配の含鉄泉(自宅で湯治にご利用ください)

三瓶温泉

7) 酸性泉

水素イオンを多く含んだpH3未満の温泉です。酸による殺菌効果で皮膚を清潔に保ちアトピーの改善などに効果が期待できます。酸味があり、色はほとんどが無色又は微黄褐色です。塩酸、硫酸、ホウ酸などを多く含むため、殺菌力が強いと言われて、慢性的な皮膚病に用いられることがあります。肌が弱い場合は、入浴後には真水で洗い流す方がよいでしょう。皮膚病の療養に用いる場合は、自己判断は難しく、医師の指導の下で行うのがお勧めです。足浴の研究事例で、酸性水浴が糖尿病患者の血糖値などに効果があったという評価から適応症に耐糖能異常(糖尿病)が入りました。

 

泉質別適応症

アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症

 

温泉宅配の酸性泉(自宅で湯治にご利用ください)

蔵王温泉

8) 含よう素泉

2014年(平成26年)に新たに追加された泉質で、よう化物イオンを含む温泉です。飲用による高コレステロール血症への効果が期待されています。

 

泉質別適応症

療養泉の一般的適応症に準じます。

9) 硫黄泉

硫黄を含む臭いが特徴的な温泉です。いかにも効きそうな乳白色をしている温泉はこの泉質が多いです。源泉などでは湯の花と呼ばれる固体化した硫黄が見られます。刺激が強く、殺菌作用もあります。成分が皮膚から吸収され、血管を拡げる作用が強い温泉です。臭いは有毒な硫化水素ガスなので、換気に注意する必要があります。

 

泉質別適応症

アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症、末梢循環障害[硫化水素型]

 

温泉宅配の硫黄泉(自宅で湯治にご利用ください)

蔵王温泉日光鬼怒川温泉霧島温泉[硫化水素型]

10)放射能泉

ラドンが含まれる温泉です。微量の放射能を含み、ラジウム泉、ラドン泉とも呼ばれています。皮膚や呼吸器から吸収されますが、すぐに排出されるために心配はありません。温熱効果による関節痛の改善に加え尿酸の排出を促すことから高尿酸血症(痛風)の改善に期待できます。特に鎮痛効果は研究されており、頸椎脊椎症の患者さんの鎮痛効果があったとする研究報告があります。

 

泉質別適応症

高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎

 

泉質は10種類と数が多いので複雑になっていますが、温泉選びの際には、雰囲気や温泉の色ばかりでなく、最新の適応症も参考にして、ご自身にぴったりの温泉を選んでみてください。

 

温泉宅配は10種類の泉質に沿った名湯を全国から選別して「おうち温泉」、「おうち湯治」ができるような環境をつくります。